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栄養通信 ~カロリーゼロ食品って体にいいの?~

アクリアデンタルクリニック管理栄養士による栄養通信 2021.03
~カロリーゼロ食品って体にいいの?~

最近よく見かける「カロリーゼロ」表示のある食品・飲料。カロリーゼロの方が太らないだろうと、カロリーゼロ製品に手が伸びる人も少なくないでしょう。
甘いのに、カロリーゼロ。どうしてカロリーゼロなのに甘みを感じるのでしょうか?

そもそも、食品の「カロリーゼロ」。実はカロリーゼロではありません。

栄養表示基準に基づく栄養成分表示によると、食品100g中5kcal未満であればカロリーゼロと表示することが可能だと明記されています。
極端な話、カロリーゼロと記載してある500mlの炭酸飲料が実は24.9kcalだとしても違法にはならないのです。

カロリーゼロ商品は天然甘味料や人工甘味料、糖アルコールを砂糖の代わりに使用しています。

天然甘味料とは、食品中に含まれている甘み成分を取り出し、精製、濃縮したものです。
ステビア、甘草、羅漢果といった植物から採取されるものや、はちみつも含まれます。

人工甘味料は天然には存在しない人為的に化学合成した甘い物質です。いずれも食品衛生法に
基づく指定添加物で、カロリーゼロで、少量で砂糖の何倍もの甘さがあります。

代表的なものは以下の甘味料です。
・スクラロース(砂糖の600倍の甘さ)   ・アスパルテーム(砂糖の200倍の甘さ)
・サッカリン(砂糖の200倍の甘さ)    ・アセスルファムK(砂糖の200倍の甘さ)

以前は人工甘味料が「血糖値を上げない甘いもの」として期待を集めた時期もありましたが、最近では人工甘味料が腸内フローラに影響を与え、耐糖能異常を引き起こす可能性があり、注意が必要だと言われるようになっております。
さらに、人工甘味料には薬物以上の強い依存性があると言われています。人工甘味料の甘さは一時的に満足感を得られますが、枯渇すると、また人工甘味料が欲しくなり、糖依存症になっていくのです。

サッカリンを使ったマウスの実験では、薬物以上にサッカリンの中毒性が強いことがわかりました。
サッカリンに限らず、そのほかの人工甘味料にも強い依存性があると考えられています。

糖アルコールには、キシリトール、エリスリトールなどがあります。
糖アルコールは糖分とアルコールが化合してできた人工甘味料で、キシリトール、エリスリトールなどが挙げられます。
キシリトールはガムなどに利用されています。
キシリトールは虫歯の原因菌の代表であるミュータンス菌が酸を作る為の材料として使えないため、酸が作られず、虫歯にならないと言われています。
しかし、腸内フローラに影響を与え、お腹がゆるくなることもあるので注意が必要です。

カロリーゼロ商品は、全く身体に無害というわけではありません。基本的には甘いものの摂取は控え、どうしても摂取したい場合は成分表示をよく見て判断してください。

アクリアデンタルクリニック 管理栄養士 落合いろは

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